転職を考える人の中には、もっと収入をアップしたい、本当に自分がやりたい仕事をしたい、といった動機を持っている人も多いだろう。このような場合は、収入や仕事内容といった条件を精査して、転職先を選ぶ必要がある。
転職を成功させるために、見落としてはならないことが一つある。それは、転職後にどんな働き方を望んでいるのかという、明確な視点を洗い出すことだ。
働く人の中には管理職を目指す人もいれば、さらに専門性を高めて自分にしかできない仕事をしたいと思う人もいる。安定を望む人もいれば、新しいことに挑戦することにやりがいを感じる人もいる。これらの希望に対してミスマッチが起きると仕事のモチベーション低下につながり、本来持っている能力を発揮できずストレスを溜めてしまうことにもなりかねない。
キャリアアンカーは、働き方への価値観という観点から自己分析をする方法である。専門性や創造性、社会貢献など8つに分類され、いくつかの質問に答えていくことで自分がどのタイプに当てはまるのかを診断できる。診断結果はレーダーチャートとして見ることができるので、自分の適性はどの方向にあるのかを視覚的に理解することも可能と言える。
転職活動中は、不安や焦りから条件だけを比較して早く決めてしまいたいと思いがちだが、次の職場でじっくりと仕事に取り組むためには自分に合った働き方を手に入れることも重要だ。キャリアアンカーは、その際の大きな指針となるだろう。